「人が採れない」は本当か?中小企業の魅力を再定義し、法的な盾で組織を安定させる成長戦略
中小企業 採用戦略

「人が採れない」は本当か?中小企業の魅力を再定義し、法的な盾で組織を安定させる成長戦略

塚田 亜弓

塚田 亜弓
採用サポート

「求人を出しても応募が来ない」「採れても数ヶ月で辞めてしまう」——福岡で製造業を営む50代の二代目社長(売上8億・従業員45名)が、こんなお悩みを口にされていました。人事は総務との兼任で回し、求人サイトやハローワークも活用している。それでも応募の数も質も思うように伸びない。これは、私の支援先でも本当によく耳にする声です。

数多くの企業をご支援する中で見えてきたのは、採用に苦戦する本当の理由は、規模や知名度、給与だけではないということです。「人が採れない」のではなく、”採れる設計” が十分に整っていないケースが少なくありません。

2025年の帝国データバンク調査では、は427件と過去最多を更新し、正社員不足を感じる企業は 53.4%に上りました。採用はもはや「いつかやること」ではなく、「今年整えるべき経営課題」といえるでしょう。
本記事では、採用と法務の両面から、「採れる設計」をどのようにつくるのか、そのポイントをお伝えします。

この記事の担当
塚田 亜弓

塚田 亜弓
人事戦略・採用定着|全国500名超の国家資格キャリアコンサルタントネットワークを基盤に、地域企業の外部人事部として、採用・定着・人材育成・組織づくりを支援。
石川 悠

石川 悠
弁護士(予防法務)|中小企業顧問法務に中菱。就業規則・雇用契約書の整備を採用力に変える視点を提供。

「人が採れない」のではなく、”採れる設計”になっていない

採用に困っている中小企業の経営者の方とお話しすると、ほぼ毎回「給与が低いから」「ハローワークだけだから」「採用サイトが立派じゃないから」という原因分析が出てきます。でも、全国の中小企業の採用をご支援する中で、はっきり言えるのは、同じ条件の会社でも採れているところは採れているということです。

そして、採れている会社と採れていない会社を分けているのは、主に次の5つのどれか、または複合です。

・魅力を言語化できていない
・求職者視点情報発信できていない
・雇用条件や制度の整備が不十分
・自社の魅力を十分に発信できていない
・社内でも自社の強みが共有されていない

問題は応募数ではなく、応募者が「ここで働いている自分」をイメージできない設計のままになっていることなんです。

採用を後回しにすることが経営リスクだという感覚も、もう少し共有されてほしいと思っています。2025年の帝国データバンク調査では、人手不足倒産が前年比24.9%増の427件と過去最多を更新しました。正社員不足を感じる企業は53.4%とコロナ禍以降で最も高い水準となりました。採用は、もはや「いつかやること」ではありません。人手不足が経営を左右する今、今年整えるべき経営課題なのです。

塚田 亜弓

塚田 亜弓
採用サポート

「採れない理由」を社長さんに伺うと、たいてい外側の話が出てきます。媒体・給与水準・福利厚生・地方であること。もちろん、それらも採用に影響する要素です。しかし、実際にご支援に入ると、本当の課題は社内にあるケースが少なくありません。

「御社の強みを3つ挙げるとしたら何ですか?」

そうお聞きすると、すぐに答えられる経営者は意外と多くありません。自社の魅力が十分に言語化されていなければ、求人票にも面接にも、その良さは表れません。求職者から見れば、「この会社は何を大切にしていて、どんな魅力があるのか」が伝わらない状態です。採用は、まず自社の強みを言葉にすることから始まります。

「採れない会社」に共通する5つのパターン
  • ❌ 魅力の言語化不足:社長自身が自社の強みを3つ即答できない
  • ❌ 求職者視点の欠如:求人票が「会社が言いたいこと」だけで埋まっている
  • ❌ 雇用条件・制度整備不足:就業規則が古い/雇用契約書がテンプレのまま
  • ❌ 発信不足:職場の日常やリアルが外から見えない
  • ❌ 強みが社内で共有されていない:社員に聞いても言葉が揃わない
427件

2025年の人手不足倒産(過去最多・前年比24.9%増)
53.4%

正社員不足を感じる企業の割合(コロナ後最高水準)
30〜100万円+

中途採用1名あたりのコスト(チャネル次第で大きく変動)

そして特に厳しいのが、製造業・建設業・運輸業・介護福祉といった人材集約型の業種です。厚生労働省の職業安定業務統計でも、これらの業種の有効求人倍率は他業種と比較して恒常的に高水準で推移しており、応募者を選べる業種と比べると、人材獲得の競争環境はまったく違います。御社が該当業種なら、「他社よりも採れる設計」を持つことが、もはや生き残りの条件です。

中小企業の強みは、社員の声にある

「うちには、他社に誇れるような強みなんてありません。」

そんなふうにおっしゃる経営者の方に、私はいつも「では、社員の皆さんに聞いてみてください」とお伝えしています。社長にとっては当たり前になっていることでも、現場で働く社員に聞くと、会社の魅力が次々と言葉になって出てくることが少なくありません。

「社長との距離が近く、気軽に相談できる」「若手でも裁量があり、自分で考えて挑戦できる」「残業が少なくて、家族との時間を大切にできる」「仕事の幅が広くて飽きない」「先輩が丁寧に教えてくれる」。これらは私が実際に支援先の社員から聞いた言葉の一部です。中小企業ならではの、規模の小さい会社にしか作れない価値が、ここにあります。

大切なのは、こうした社員の声を社長の頭の中だけに留めないことです。社員の言葉を「採用言語」に翻訳し、求人票や採用ページ、面接で一貫して伝えることで、応募者の反応は大きく変わります。
「この会社は、自分たちの魅力を社員の言葉で語っている。」そのリアリティが伝わることが、応募の質や入社後のミスマッチを減らすことにつながるのです。

塚田 亜弓

塚田 亜弓
採用サポート

支援先で必ず実施しているのが、若手〜中堅社員3〜5名への30分程度のヒアリングです。

「この会社の好きなところを3つ教えてください。」
「辞めずに働き続けている理由は何ですか。」

社員さんは緊張するんですが、出てくる言葉はすごくリアルです。
面白いのは、社長と社員では「自社の強み」を表す言葉が大きく異なることです。社長は「技術力」「品質」と答える一方で、社員は「人間関係」「働きやすさ」といった声が多く聞かれます。

求職者が知りたいのは、実はこうした日々の働きやすさや職場の雰囲気です。社員の言葉を採用言語として求人票や採用ページに反映することで、会社の魅力はぐっと伝わりやすくなります。

社員から強みを引き出す3つの問い
  • ✅ うちの会社の「好きなところ」を3つ教えてください。
  • ✅ 同業他社と比べて、うちが「ちょっといいな」と思うところは何ですか?
  • ✅ 辞めずに続けている理由を、本音で1つだけ教えてください。

ポイントは、勤続2〜5年程度の社員に聞くことです。
入社間もない社員は会社全体を語る材料がまだ少なく、一方で長年勤めている社員は魅力が当たり前になり、言葉にしづらいことがあります。中堅社員だからこそ、求職者の目線に近いリアルな魅力を引き出しやすいのです。

もう一つ、社員の言葉から見えてくるのは「大手と同じ土俵で戦わなくていい」ということです。給与や福利厚生、知名度で大手企業と勝負しようとすると、中小企業はどうしても不利になりがちです。しかし、求職者の中には、「大手では得られない働き方」を求めている人も少なくありません。社長と直接話せる距離感、若手でも裁量がある仕事、意思決定の早さ、顔の見える人間関係——これらは中小企業にしか作れない強みで、求人票で正面から打ち出すと、響く層には確実に届きます。
採用で大切なのは、大手企業との差を埋めることではありません。最初から「自社が選ばれる土俵」を選ぶこと。それが、中小企業の採用を成功に導く大きなポイントだと私は考えています。

大手にはなく、中小にしかない採用の武器
  • ✅ 社長と直接話せる距離感(意思決定の速さ/キャリア相談がダイレクト)
  • ✅ 若手でも裁量が大きい(経験の幅・成長スピード)
  • ✅ 役割が固定されない柔軟性(複数業務を横断的に経験できる)
  • ✅ 顔の見える人間関係(孤立しにくい・成果が見えやすい)
  • ✅ 経営の意思決定が近い(自分の仕事が会社に与える影響を実感できる)

求人票・面接で「リアル」を出すと、応募の質が変わる

従業員から強みを集めたら、次は求人票です。ここで多くの中小企業がやってしまうのが「ポジティブな表現に寄せすぎる」こと。「アットホームな職場です」「やりがいのある仕事です」のような抽象語が並ぶ求人票は、応募者から見ると 何の情報にもなっていない んです。

応募者が求人票で見たいのは、「ここで働いている自分が想像できるか」。だからこそ、抽象語ではなく具体的な情報を、できれば 少しのしんどさも含めて 書く方が、信頼されます。応募数は1〜2割減るかもしれませんが、来てくれる人の納得度が跳ね上がり、結果的に採用1件あたりの精度が上がります。

求人票に入れたい3つのリアル

  • 「1日の働き方」を時系列で書く
    「製造ラインの管理」ではなく、朝8時の朝礼から始まる時間割を書く。何時に休憩で、繁忙期はどの時間帯に残業が発生するかまで。応募者の頭に「自分が働いている動画」が再生されるレベルの具体性が、信頼を生む。
  • 「3年後の先輩」をリアルに描く
    「キャリアアップできます」は伝わらない。「入社2年でリーダー補佐になった〇〇さんは、最初は工場ラインから始めました」のような、実在のロールモデルを1人だけでも紹介する。
  • 「うちが向かない人」を1行だけ書く
    「マニュアル通りに進めたい方には不向きかもしれません」そんな一文を添えるだけで、応募者は自分との相性を判断しやすくなります。応募数は減るが、ミスマッチで早期離職するリスクが激減する。これはコスパの良い工夫です。
塚田 亜弓

塚田 亜弓
採用サポート

求人票は、応募者が短時間で目を通し、「応募するかどうか」を判断するものです。最初の数行で「自分が働いている動画」が頭に再生されないと、その先は読まれずに離脱されてしまう。だからこそ最初の数行が勝負で、抽象語ではなく具体的に働く様子が目に浮かぶような「リアル」を盛り込むことが大切です。

面接も同じです。社長が会社の魅力や理想を一方的に語るだけでは、応募者は説明を聞くだけで終わってしまいます。私がおすすめしているのは、「うちで一番大変な瞬間は何だと思います?」と応募者に問いかけ、その受け止め方や価値観を対話の中で確認することです。一方通行ではなく、お互いの期待値をすり合わせる面接にすることで、入社後のミスマッチが減り、定着にもつながりやすくなります。

ここから先は、石川弁護士に主導していただきます。採用では、求人票や面接だけでなく、「この会社なら安心して働けそう」と感じてもらうことも重要です。その土台となる法務整備が、なぜ採用力につながるのか。応募者から信頼される会社づくりのポイントを解説いただきます。

石川 悠

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法務サポート

まず大前提として、就業規則は常時10名以上の事業所で作成・届出が法的義務になっています(労基法89条)。これが「古いまま放置されているケース」は本当に多くて、しかも応募者にとってこれが見えてしまう時代になりました。

そして最近は、応募者側も求人を検討する段階で会社の労働環境や評判をネットで調べる文化が定着してきました。クチコミサイト・転職サイトのレビュー・SNSなどに「ここの会社は雇用条件があやしい」「就業規則が古い」と書かれてしまうと、整備不足は応募者の目から見えるリスクになる。逆に言うと、書類がきちんと整っている会社であるということは、採用の最低条件ということになってきていると思います。

採用前に確認したい「採用3点セット」

  • 就業規則(労基法89条/10名以上は届出義務)
    最後に更新したのがいつか確認する。5年以上前なら法改正への追従が怪しい。育児介護休業法・パワハラ防止法・労働条件明示ルールなど、直近の改正反映が漏れていると、社員からも応募者からも不信を招きます。
  • 雇用契約書/労働条件通知書(労基法15条)
    書面交付が義務。求人票・面接で口頭で説明した内容と完全に一致させる。テンプレートを流用する場合も、内容のすり合わせは必須。2024年4月から「業務の変更範囲」「就業場所の変更範囲」の明示が義務化されたことも要確認。
  • 求人票(職業安定法5条の3)
    媒体ごとに異なる内容を載せていないか、雇用契約書と一致しているかを統一チェック。2024年4月施行の改正により「業務の変更範囲」「就業場所の変更範囲」「有期労働契約の更新上限」の明示が義務化。同じ事項は労働条件通知書側(労働基準法15条1項)でも明示義務があり、こちらの違反は労基法120条1項により30万円以下の罰金。
特に注意したい「実態と合っていない就業規則」
  • ❌ 助成金の要件に合わせるためだけに整備した就業規則が、現場の実態と乖離している
  • ❌ 法改正前の古い文言が残ったまま運用されている
  • ❌ テンプレートをそのまま使い、自社固有の業務や運用を反映していない

実態と合っていない就業規則は、助成金の不支給・返還リスクに直結するだけでなく、入社後の「言った・言わない」トラブルで会社が不利になる原因になります。

石川 悠

石川 悠
法務サポート

「うちは少人数だからそこまでやらなくても」とおっしゃる社長さんがいらっしゃるんですが、規模が小さい会社ほど、トラブル1件のインパクトが大きいんです。1人の元社員からの未払い残業代請求が、別の現役社員の請求の引き金になるケースもあります。

私は採用前の書類整備を、守りの投資ではなく 採用力への直接投資 だと考えています。契約関係書類が整っている会社は応募者から信頼される。その信頼が応募率を上げ、入社後の定着率を上げる。法務整備は、採用の成功率を底上げする、静かなレバーです。

事例:求人票改善+就業規則整備で応募1件→6件、コスト40%削減

福岡県の製造業(従業員45名)の事例をご紹介します。
ご相談時の状況は、まさに本記事冒頭でお話ししたケースで、月間の応募が1件あるかどうか、入社しても1〜2年で離職するパターンが続いていました。

そこで取り組んだのは、次の3つです。
1つ目は、勤続3〜5年の社員5名へのヒアリングによる強みの言語化。2つ目は、それをもとにした求人票の全面リニューアル。3つ目は、就業規則や雇用条件を見直し、安心して応募・入社できる環境を整備したことです。

結果は、給与も媒体も採用予算も変えずに、月間応募数が1件→6件、入社1年以内の離職ゼロ、採用コストは前年比40%減。変えたのは「伝え方」と「整え方」だけです。社長ご自身が「うちにも、こんな強みがあったんだ」と気づかれた瞬間が、私にはいちばん印象に残っています。

この事例で実施した3つのこと
  • ✅ 勤続3〜5年の社員5名へのヒアリングで「自社の強み」を言語化
  • ✅ 求人票を全面リニューアル(1日の流れ/ロールモデル紹介/職場写真/「向かない人」の1文を追加)
  • ✅就業規則や雇用条件を見直し、安心して応募・入社できる環境を整備
塚田 亜弓

塚田 亜弓
採用サポート

この社長さん、最初は「うちみたいな中小企業に、本当に応募来ますかね」と、とても不安そうにお話しされていました。でも、社員ヒアリングを終えた頃から少しずつ表情が変わり、求人票の最終版をご覧になったとき、「これ、本当にうちの会社のことですよね?」と笑顔でおっしゃったんです。

私が支援をしていて一番うれしいのは、応募数や採用コストといった数字が変わる瞬間だけではありません。経営者ご自身が、自社の魅力に改めて気づき、会社をもっと好きになる瞬間です。
経営者が自社に自信を持つと、その想いは社員にも、応募者にも自然と伝わります。採用とは、自社の魅力をつくることではなく、もともとある魅力を見つけ、求職者に伝わる言葉へ翻訳すること。私は、そう考えています。

石川 悠

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法務サポート

口頭で「残業は少ない」と説明した内容と書面が一致していない状態で採用していて、入社後にミスマッチが起きた場合、未払い残業代の請求や労基署への申告に発展する可能性が十分にあります。

就業規則を整備しておくと、書類と現場が一致しているという安心感があるので、社長も採用面接で堂々と説明できる。これは応募者にも伝わります。書類の整備は、社長ご自身を採用面接の場で守る盾でもあります。

人事専任者がいない中小企業が採るべき採用体制とは

ここまで「社員ヒアリングで強みを言語化」「求人票のリニューアル」「就業規則・雇用契約書の整備」についてお話ししてきましたが、「自社だけで全部やるのは現実的に難しい」と感じた経営者の方も多いのではないでしょうか。特に売上数億円規模で人事専任者がいない会社にとって、これらを社長が兼任で進めるのは、時間的にも専門性的にも限界があります。

そこで近年、選択肢の一つとして広がっているのが「外部人事部」という考え方です。
人事専任者を正社員で採用すると年間500〜800万円のコストがかかりますが、外部の採用・労務・法務の専門家チームと組むことで、専任者を採用せずに同等の機能を持つことができます。中小企業の経営者が本来集中すべき経営判断・営業・現場運営に時間を使えるようになる、というのが大きなメリットです。

塚田 亜弓

塚田 亜弓
採用サポート

「外部人事部」と聞くと敷居が高そうに聞こえるかもしれませんが、実態は採用・労務・法務の専門家が、人事機能を分担して支える仕組みです。社員ヒアリングによる強みの言語化、求人票のリニューアル、面接設計、就業規則の整備、入社後のオンボーディングまで、必要なタイミングで必要な支援だけを受けられます。

人事専任者を採用する前に、人事の専門機能を柔軟に活用できること。それが、多くの中小企業で「外部人事部」が選ばれている理由です。

「外部人事部」と「正社員人事担当」のコスト比較
  • ✅ 正社員人事担当を採用:年間 500〜800万円(給与・社会保険料・採用費・教育費など)
  • ✅ 外部人事部(採用+労務+法務の専門家チーム):必要な機能を必要な分だけ・固定費を抑えて伴走
  • ✅ 社長が兼任:採用活動に十分な時間を確保しづらく、本来注力すべき経営判断や営業との両立が課題になりやすい

今日からできる!まず試したい3つのアクション

「全部を一気に整えるのは大変そう」と感じた方も、ご安心ください。最初の一歩は、お金も時間もほとんどかかりません。まずは、次の3つから始めてみてください。

  • 勤続3〜5年の社員3名に「うちの好きなところ」を聞く
    30分×3名、合計90分のヒアリングで十分です。出てきた言葉をメモするだけで、求人票に使える「採用言語」が見えてきます。
  • 就業規則の最終更新日を確認する
    5年以上見直していない場合は、社労士か弁護士に「直近の法改正対応の有無だけ」でも確認してもらいましょう。30分の無料相談で済むケースが多く、整備の優先順位が見えてきます。古い就業規則は、社員にも応募者にも不信を招くリスクが見える時代になりました。
  • 今の求人票を家族や友人に読んでもらう
    「この求人、応募したいと思う?」と率直に聞いてみてください。「よく分からない」「イメージが湧かない」という反応があれば、改善の余地があります。社内の人だけで判断しないこと。
    石川 悠
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法務サポート

最後にひとつだけ。「法的に守られた採用設計」と聞くと堅苦しく感じるかもしれませんが、実態は「お互いの認識を、後から確認できる形で揃えておく」、それだけです。難しい法律論ではなく、書いてあることと実態を一致させる、本当にシンプルな話なんです。

そしてこれを整えると、社長ご自身が本来集中すべき経営判断に時間を使えるようになります。社員とのトラブル対応、退職者からの問い合わせ、労基署への対応——これらに時間を奪われている状態から、抜け出しましょう。法務の整備は、経営者の時間を取り戻すための投資です。

この記事の著者
塚田 亜弓
人事戦略・採用定着
塚田 亜弓

全国500名超の国家資格キャリアコンサルタントが参画するネットワークを基盤に、中小企業の「外部人事部」として採用・定着・組織づくりを支援。毎年250社以上の企業に伴走し、自社の強みの言語化から求人票の改善、採用設計、労務・法務を含む雇用環境の整備まで一貫してサポートしている。社員ヒアリングを起点とした採用支援を強みとし、「採用とは、自社の魅力を求職者に伝わる言葉へ翻訳すること」を信条に、全国の中小企業の人材採用・定着を支援している。

キャリアコンサルタント
中小企業採用支援 年間250社以上
外部人事部として伴走型支援
石川 悠
弁護士(予防法務)
石川 悠

大分県出身、中央大学法学部法律学科卒、九州大学法科大学院卒。2017年弁護士登録。中小企業顧問業務・破産管財人業務を中心に、予防法務・コンプラ整備・債権回収など30業種程度の幅広い顧問先をサポート。中小企業の存続と発展を本当の意味でサポートできる存在になるという信念のもと、就業規則・雇用契約書・労働条件通知書の整備と、頻繁に行われる労務関連法改正への追従を通じて、経営者が本業に専念できる環境づくりを支援している。法務整備を「守りの投資」ではなく「採用力への直接投資」として位置づける独自の視点を持つ。

弁護士登録 2017年
中央大学法学部卒
九州大学法科大学院卒
顧問先経験 30業種程度

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参考データ・出典

本記事で引用した主要データの一次ソースです。最新の数字は各リンク先でご確認いただけます。